ナノチューブ

もしも単層カーボンナノチューブが2010年以降に発見されていたら、グラフェンナノチューブと名付けていたかもしれません。カーボンナノチューブとは、筒状になったグラフェンシートなのです。

カーボンのナノ構造については20年を超える研究がなされてきましたが、学者たちは近年になってようやく、グラフェンナノチューブの素晴らしい性能の実用化にたどり着きました。



OCSiAl社の使命は「カーボン時代のマニフェスト」に記載されています。その中心となっているのは、グラフェンナノチューブは、工業生産が可能で、人類が作り出す材料の2/3の性能を改善できる唯一の万能添加剤だという確信です。グラフェンチューブには、最良の材料ナノモディファイアとしての、前例のない物理的性能、ナノスケールの次元性、化学的万能性といった特性が備わっています。

グラフェンナノチューブと複層カーボンナノチューブ (MWCNT)

重要なのは、グラフェンナノチューブは性能の面で複層ナノチューブよりはるかに優れていることを理解することです。

複層ナノチューブでは、複数のグラフェンナノチューブ(通常15~20)がマトリョーシカのように重なって入っています。一重のグラフェンナノチューブの性質は20層のものと同様ですが、重量は20分の1です。こうして、私たちはグラフェンナノチューブの重要で決定的な利点にたどり着きます。つまり、材料の性能を変えるためには、濃度がはるかに低くなければならないということです。多層ナノチューブと比較すると、有用な濃度の差は100~1,000倍に及びます。添加剤の著しい節約だけではなく、工業生産のために重要な他の要因が浮かび上がります。即ち、性能に多大な影響を及ぼす多層チューブの濃度の高さです。材料の粘度やその他の重要な技術的性能を変えてしまうため、標準的な技術プロセスでは使用できません。

カーボン時代のマイクロエレクトロニクスに決定的重要性をもつグラフェンナノチューブだけが半導体素材となり得ることに言及します。

グラフェンナノチューブの利点や産業利用の可能性を理解しているのは私たちだけではありません。市場も将来的な発展傾向を示しています。

歴史的にMWCNTの合成能力は、発表されているグラフェンナノチューブの合成能力を超えています。より簡単な合成技術とより少ない原価が原動力となり、特に複層ナノチューブは成長しました。標準的技術プロセスで複層ナノチューブを採用することが技術的に不可能であったため、合成工場が必要とされなくなりました。この事実が既に市場参加者に反映され、供給構造の変化や低価格化、参加者の交代を引き起こしています。

カーボンナノチューブ市場

2013年現在、私たちはカーボンナノチューブとその最初の製品(マスターバッチ)の市場を2億ドルと推定しています

2013年のCNT市場。出典:OCSiAl、2014

高価で手の出ないグラフェンナノチューブが市場を占める割合は8分の1にすぎません。しかし、根強い需要が大きな関心が支えとなり研究開発が行われています。

この10年の間、年間1トンをを超えるグラフェンチューブを合成する能力があると世界の何社かが発表しました。しかし、時がたつにつれ、グラム当たり100ドルという現在の価格で、実際に製品に利用した場合、経済的には成り立たないということが分かってきました。通常は現実的に生産量と原価を決定することで起こる価格低下は、起こりませんでした。グラフェンナノチューブの需要拡大やこれを応用した工業製品の生産を引き起こすような、市場での低価格化を可能にする生産規模で使えるグラフェンナノチューブ合成技術は、世界のどの企業にもないものと私たちは考えています。 .

OCSiAlは唯一の会社

私たちは、市場の新たな成長段階が2014年に始まると確信しています。そのベースとなるのは、OCSiAlの技術です。5年のうちに、グラフェンナノチューブの合成能力はMWCNTを凌駕し、市場で優位な地位を確立することになるでしょう。

新たな市場の潜在的規模は、グラフェンナノチューブの価格低下をキログラム当たり500ドルと計算しても、700億ドルになります。